UP 2022年(令和4年)9月10日
184回武庫川エコハイク

「相野谷中分水界から大川瀬ダム」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:令和4年9月10日(土) 9:35〜14:30   晴 最高気温29.5℃(三田)
行 程:JR相野駅前(9:35挨拶とコース説明スタート)〜大龍神社(10:00説明)〜西相野谷中分水界(説明)〜小野藍本線〜藍浄化センター(休憩/運河の説明)〜烏帽子ヶ池・池尻川〜大川瀬ダム(11:45-12:15/昼食休憩トイレ)〜大川瀬住吉神社(説明/舞殿茅葺改修工事中)〜東条川渓谷大滝(説明)〜観音寺(13:30/建替工事中)〜つつじが丘線・力士碑(説明)〜三叉路(13:30-14:00/一次解散地点A・Bコースに分かれて歩く)〜@Aコース5km山越コース〜JR相野駅(14:35/自由解散)ABコース1.5kmつつじガ丘バス乗車〜JR相野駅(14:40/自由解散) 本コース14q  健脚向き(標高差100m)
 ( )内は岡・平山担当の説明。当日配布資料(行程図説明書次回活動案内
参加者:67名(内訳:一般参加者61名+スタッフ6名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・神戸市北区の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・神戸市灘区・兵庫区・三木市・丹波篠山市・大阪市淀川区・福島区・吹田市・箕面市・枚方市・寝屋川市などの地域からも参加を得た。
所感:
 朝はスッキリしないが曇り空の隙間から光が見え天気回復に向かっている感じ、今日も熱中症対策に気を付けたい。本日9月10日は「中秋の名月」まん丸お月様が楽しめるかも、そんなことを思い集合場所で待つ。今回は交通の便が悪くJR一便の時刻での集合となり少し心配もあったが、時刻の便では多数の参加者を得てホームは一杯になった。
今回の三田の地形は、四方山に囲まれ摂津・丹波・播磨三国の国境の要地に当たり「丹波街道」「播磨街道」それに「巡礼道」「有馬道」などが錯綜する盆地である。その地形の中で、武庫川水系に属する相野川と加古川水系に属する東条川の支流が西相野ー上相野間で谷中分水界を成している。今回は谷中分水界を見てその関連する歴史等を訪ねてみるハイクである。
「相野谷中分水界」
 相野駅前で挨拶とコース説明してスタートする。駅を線路沿いに西に進むと直ぐに「大龍神社」主祭神は素戔嗚尊を祀る。長床をくぐって拝する社殿は古色蒼然の趣がある。神社のすぐ前付近の田圃の水路で分水点を確認することが出来るが、低平な土地で水路の流れは非常に緩やかで分かりにくい。地理院の地図ではこの水路が「加古川」とある。少し西へ進むと段差があり流れが変わり速くなる。水路は集落の中を進み県道75号小野藍本線沿いの水路を通り烏帽子ヶ池から東条川の支流につながる。

JR相野駅でスタート説明

大瀧神社

相野谷中分水界(正面は虚空蔵山)

水路は加古川
「大川瀬ダム」
 藍本側から見ると、武庫川は三田藍本で不自然に思える屈曲をしていて曲りと言う地名がある。屈曲の先端部分から山を直線的に切り開いて造った水路は、谷を横切り烏帽子ヶ池で東条川とつながり住吉神社のある大川瀬へ向かう。県道75号小野藍本線の藍浄化センター前山麓で東条川の支流水路が見られ、東条川と武庫川をつなぐ運河に利用した時代の説明などが出来る。
大川瀬ダムへ向かう途中、大規模な水管橋が県道をまたいでいるのが見られるのは、川代ダムと大川瀬ダム水を東播地区へ送水する東播用水路である。大川瀬ダムへ丁度昼前に到着出来た。トイレと説明カードの配布が出来る。天候が良く気温が上がり木陰を探しての昼食となる。大川瀬ダムは三田市で唯一の加古川水系の東条川にあるコンクリート重力式ダムである。農水省東播広域水道事業の一つで、川代ダム(丹波篠山市篠山川)、呑吐ダム(三木市志染川)と大川瀬ダムの三つが一体となって東播地区の農業用水・上水道を供給している。

東条川は武庫川と加古川をつなぐ運河であった、県道75号線は船曳道

県道75号線を跨ぐ東播用水路

大川瀬ダム

ダム湖

ダム下流(東条川)
「大川瀬住吉神社」
 ダムの堰堤を下ると直ぐ大川瀬住吉神社である。現在、舞殿茅葺の改修工事中であった。大川瀬住吉神社は、かっては東播から丹波地方にかけて神領地10万坪を持つ大社であったが、現在は大川瀬の氏神である。神社を出て県道75号線を東条川に沿って下る。大川瀬渓谷の最上流部はダムとなった。渓流を少し下ると大滝がある。滝は落差5m、滝つぼの深さ6mという「底無し渕」と言われるほど深い。武庫川(相野川)の穏やかな流れと東条川の急流の差がよくわかる。

大川瀬住吉神社(右茅葺の舞殿は工事中)

参道を下る

大川瀬大滝
「相野へ」
 県道を大川瀬に戻り「観音寺」へ、寺は現在再建工事中でほぼ完成に近いが見学出来ず次のつつじが丘線に進む。田圃は刈取り前の黄金の稲穂、少し遅れた青い稲は酒米(山田錦)だろうか、産地である。つつじが丘線を進むと「力士碑」に出会う。国技といわれる相撲の歴史は古代からと言われるほど古い、三田も相撲が盛んな地区の一つで市内に現存する力士碑は25基を数える。大川瀬には4基の力士碑が残っている。三叉路(約9q)で一次解散として、健脚組とお疲れ組に分かれたルートを準備。健脚組は山越えルートで相野駅約5q。お疲れ組は路線バス利用で相野駅とする。両ルート共相野駅には14時30分頃に到着出来た。本日、残念なことに「足のつり症状」1名発生。つつじが丘線で13:30時頃、スタッフと参加者の方で対応して無事に帰宅できました。ご協力ありがとうございました。

力士碑

三叉路で一次解散、健脚組は正面の道をバス組は左へ
エコグループ・武庫川

文/上田宏、撮影/平山   

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