UP 2022年(令和4年)7月13日
183回武庫川エコハイク

「武庫川左岸六樋を歩く-小林から」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:令和4年7月9日(土) 9:35〜13:30   晴 最高気温32℃
行 程:阪急小林駅前(9:35挨拶・小林地区とコース説明スタート)〜武庫川新橋線(美幸公園)〜武庫川左岸堤防(10:21武庫川下流井堰の説明)〜稲野橋(天王寺川)〜武庫川六樋取水口・六樋合併記念碑・第1分水地点(10:38-55六樋と第1分水地点説明/休憩)〜第2分水地点(説明)〜髭の渡し・髭茶屋跡(説明)〜河原ルート〜第3分水地点〜(11:31説明)〜源太郎橋公園(11:42-12:20説明・昼食休憩/笹山公園説明スタート)〜第4分水地点(説明)・西武庫公園湧水池(説明)・西武庫公園〜西武庫須佐之男神社(12:50-13:00説明・休憩)〜武庫之荘十七の橋筋(説明)〜第1の橋・阪急武庫之荘駅前(13:20最終確認・次回案内し解散13:35)
 コース約9q 一般向き(まち歩き) ( )内は岡・平山担当の説明。当日配布資料(行程図説明書次回活動案内
参加者:48名(内訳:一般参加者37名+スタッフ11名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・神戸市北区の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・猪名川町・神戸市中央区・灘区・東灘区・垂水区・須磨区・三木市・吹田市・堺市・高石市・東大阪市などの地域からも参加を得た。
所感:
 今日も朝から暑い、午後は予報で雨マークが見られるがそんな様子は感じられない。新型コロナウイルス感染症がまた徐々に増えつつあります。「第7波」への危機感が高まっている。予防対策と同時に熱中症対策が大事な一日になります。本日の参加者は阪神間の近くの方が主体で、いつもの大阪、奈良などの顔なじみの方が少なかった。
「小林」
 小林駅改札を出ると花壇に「良元地区」とある。昭和20年代まで残る自治体名である。宝塚市は元々、小浜村が町制を施行して宝塚町となり、あと良元村と宝塚町が合併して昭和29年宝塚市が成立した。その後、長尾村と西谷村が編入され現在の市域となった。良元村は宝塚の中心的地区になった。宝塚市の開発は、武庫川左岸は宝塚歌劇を中心に小林一三氏により、右岸は中洲、逆瀬川地区中心に平塚嘉右衛門氏の尽力によるものが大きかった。挨拶でそんな話をして、本日のコース説明してスタートする。

阪急小林駅

スタートミーティング
「六樋」
 駅前から武庫川新橋へ向かう。途中橋の手前までの間に蔵人、高司、御所前の地名が残っている。六世紀から七世紀にかけて「武庫の行宮」天皇の行幸時の仮宮があったと言われる(有馬温泉入場時の仮宮とされた)。武庫川新橋を渡り左岸堤防へ入る。見晴らしの良い所で武庫川下流部の井堰の説明を資料見ながら説明する。現在、下流部の井堰には上流から川面井(左岸)、伊孑志井(右岸)、昆陽井(左岸)、百間樋(右岸)、六樋がある。(昔から農業用水を「井(ゆ)」と呼んでいる)

武庫川左岸を歩く
 江戸時代、田に水を引くための井組(ゆぐみ)と呼ばれる水利組合が発達していた。当然のことであるが、一般に農業用水路は水害、建物の建設、用水の管理の強化、田畑の増減、新田の開発等の様々な理由により水路は時代とともに変化していった。当時の武庫川は堤防も十分でなく各井間の水争いも多かったので、武庫川大改修工事(大正13年〜昭和3年竣工)で旧六樋は合併工事で廃止された。六樋は武庫川の伏流水を西昆陽で取水し、暗渠集水設備を設けている。天王寺川が武庫川に合流する手前付近で見られる。暗渠集水設備と取り入れた水が出てくる六樋共同取水口の出口、六樋合併記念碑前で説明する。

六樋合併70周年記念碑

六樋水路図(クリックで拡大)

六樋取水出口(クリックで拡大)
「第1・第2分水地点」
 取水出口からすぐ下流にある第1分水地点野間井・生島井の取水口と幹線水路の割合等を見学案内する。水路に沿って下り第2分水地点6つの幹線水路と武庫井の取水口を見学。水路を進み途中「髭茶屋跡」へ回り、江戸時代の渡し場跡を見て秋のコスモス園は準備中の河川敷を歩く。

第1分水地点(左:幹線、右:野間井・生島井)

第2分水地点(左:幹線 右:武庫井)

髭の渡し跡

新幹線をくぐる水路
「第3分水地点・源太郎橋」
 水路道に戻り第3分水地点で水堂井水路と幹線水路を見て水堂水路を源太郎橋に向けて歩く。源太郎橋公園で昼食休憩とし40分程とるが、日陰をさがし休息だが風もなく暑さの中の休憩であった。隣接して笹山公園が整備されトイレ等設備有るが公園が新しいので樹木は成長中で日陰もない。場所は公団住宅跡地の開発で周辺は戸建住宅で整備され新しい高級住宅地に変貌している。

第3分水地点(左:水堂井 右:幹線)

源太郎橋公園

源太郎橋周辺水路修景整備記念碑
「第4分水地点・西武庫公園」
 昼食休憩後、水路沿い道に戻り第4分水地点を見る、守部井水路と3つの幹線水路である。コース最終の西武庫公園に入る。広い公園内も人影は少ない。この暑さでは、休憩は次の須佐之男神社になる。境内は木陰は少ないが最後の休憩になる。

水路を跨いで西武庫公園へ

第4分水地点(左:守部井 右:幹線大島井)

西武庫公園南口

西武庫須佐之男神社
「十七橋」
  暑さで疲れが倍増するが最終コース武庫之荘17の橋通り住宅街を歩く。阪急電鉄が昭和12年頃高級住宅地として開発、地形を活かし水路にかかる石造りの橋「1の橋」から「17の橋」まである。今は名所になっている。最終解散場所武庫之荘駅前には予定より1時間以上早く到着した、暑さで道草も少なかった。最後、全員無事確認し次回の案内して解散する。

水路に沿って武庫之荘駅へ

十七橋

二の橋一の橋(武庫之荘駅前)
 

阪急武庫之荘駅解散
六樋について詳しく知りたい方はこちらをクリックしてください。
エコグループ・武庫川

文/上田宏、撮影/平山   

戻る

inserted by FC2 system