UP 令和4年4月14日
179回武庫川エコハイク

「武庫川渓谷と桜の園ハイク」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:令和4年4月9日(土) 9:45〜14:30   晴れ  最高気温21℃
行 程:JR西宮名塩駅前集合(9:45挨拶・コース説明、スタート9:50)〜くらがり街道(尼子谷川・保護樹・保存茅葺家屋など説明)〜廃線敷(10:10廃線跡・リバーサイド住宅地跡・武庫川の難所等説明)〜名塩川(説明)〜どん尻川(説明)〜北山第1トンネル前(10:27高座岩・ダム計画案地・トンネル等説明)〜北山第2トンネル前(11:00説明)〜溝滝トンネル前(11:22峡谷・トンネル等説明)〜武庫川第2橋梁・長尾山第1トンネル前(11:35説明)〜親水広場周辺(櫻守の保全活動等説明)・親水広場(11:45-12:30昼食休憩/亦楽山荘と櫻守の活動等説明・集合写真)〜桜の園周遊(11:50-12:50亦楽山荘の見どころを説明/★さくらの道下り中に1人事故発生(右足関節骨折)救急対応)〜親水広場〜僧川合流点・畑熊前(14:30自由解散/スタッフは事故者の救急対応/救急隊ヘルプ・・・宝塚病院16:20終了
コース約 8.5km 一般向き(ガイド:平山/浜野 
当日配布資料(行程 説明書 次回行事案内
参加者:39名(内訳:一般33名+スタッフ6名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・神戸市北区・三田市の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・猪名川・神戸市灘区・垂水区・吹田市・箕面市・大阪市北区・西区・都島区・此花区・住吉区・堺市などの地域からも参加を得た。
所感:
 本日は朝から快晴、あったかくまさに花見日和である。今年は武庫川のさくら回廊を見てもらう為に2週連続の計画を立てた。「武庫川渓谷と桜の園」春のコースは、ここ2年間コロナ禍で中止になった関係で久しぶりである。本日の渓谷のヤマザクラは8分咲きぐらいである。
先週4/2の行事「藍本曲りのさくら回廊」ではソメイヨシノ主体であるが2〜3分咲きで残念であった。天候の変化の多いこの季節桜の見ごろの日を年計画で当てるのは難しい。特に三田地区は宝塚より4〜5日程遅れる事、調整を間違え参加者皆さんに申し訳なかった。本日の参加者は渓谷コースにしては少なかった。4月度の活動が3回にもなったことも無理になったようだ。
予定時間通り挨拶とコース説明して名塩駅前をスタートする。
 廃線敷に出る道、すぐに塩瀬中学のソメイは満開、花吹雪で花の絨毯道を踏みながら歩きで気分が上がってくる。尼子谷川沿いを歩く、水は極端に少なく清い水が流れる。普段は濁った水(上流に採石場あり)が多く流れていたが。名塩集落くらがり街道では、昔酒造りの杜氏が丹波から伊丹・西宮へ通った道「くらがり街道」の話とか、巨木の保護樹、茅葺保存民家などの説明しながら廃線敷へでる。

くらがり街道(旧丹波街道)沿いの民家

茅葺民家が残る
 廃線敷に出ると。生瀬駅から歩く集団と合流する。以前から廃線敷コースは生瀬〜武田尾の紹介が多かったが、生瀬の176号国道沿いを歩くより西宮名塩駅からのルートを紹介したい。
武庫川の生瀬区域は難所の一つ。川の流れが直角に変わる場所で、大多田川の合流もある、川幅も狭い、上流域では名塩川の合流もある、問題の多い場所である。過去の洪水災害と現在大規模な河川改修工事の説明をする。平成16年台風洪水でリバーサイド住宅83の全戸床上浸水被害を受け、その後全戸移転となった。武庫川の水はしばらく雨が無く少ない、渓谷を流れる水の音も少しさびしい感じがする。岩に白い水垢のあとが段になり目立っている。山はタムシバが終わりサクラが咲いてツツジに変わる季節、新緑はこれからである。切り立った崖の岩場はアラカシ・シイ類の常緑の繁茂で岩肌が段々と見えなくなって景観が毎年のように変化することが少しさびしい。

廃線敷へ

V字谷の武庫川渓谷
 北山第1トンネル入口、ダム建設計画案があった場所で武庫川の治水対策の説明、現在はダムによらない総合治水対策が進められている。ダム計画のあった内容によると、堤高73mのコンクリートダムの湛水区域はJR武田尾駅の上流までとなり、駅前道路は沈み駅ホーム下まで溜る貯水池となる。武田尾渓谷全体が沈んでしまう計画であった(これは無くなった話)。渓谷最大の岩「高座岩」や「人面岩場」の説明してトンネルへ。長いトンネルが二つ続く、これが一つの人気になっている。また、一番長い第2トンネルではコウモリが生息している、出会えるか注目の一つであるが本日は見られず(人出の多い時は移動する)。

第1北山トンネル前ダム建設予定地
ハイカーは家族連れや10人〜20人程の団体も多く、歩くコースは長い列となり渓谷の景色を楽しみながら歩く。廃線敷の防護柵フエンスはつる植物の絶好の生育場所、アケビが多く今花を咲き始めている。溝滝のトンネル出ると鉄橋、写真を取る人気の場所でいつも混みあっている、ここが西宮と宝塚の市境である。ところが、この場所も難所の一つ、川の流れが直角に曲がる、それがダブっている。大雨の際すぐに冠水状態になる常襲場所、そんな所なので河原には大きな岩がたまる。洪水被害では廃線敷の枕木が全部洗い流され鉄橋に山積み状態になった事など説明。

渓谷最大の高座岩

溝滝尾トンネルを出ると武庫川第2橋梁
 長尾山トンネルを出ると桜の園の桜の群落が見られるスポットである。櫻守の会が活動している場所に入り紹介しながら親水広場に丁度昼前に到着できた。まず、植樹した「ササベザクラ」を紹介して昼休憩に入る。ササベザクラはカスミザクラとオオシマザクラ系との交雑種、順調に育っている、白い半八重の花は丁度満開であった。

展望広場から桜の園を見る

ササベザクラ
 ゆっくり昼食休憩の後、集合写真を撮り桜の園(亦楽山荘)と櫻守の会の説明をして周遊スタート。櫻守で毎月活動しているスタッフで案内。高低差100m程の山歩きなので注意事項と見どころ等をスタート前に説明。紅葉の道を上り、城ケ丘、隔水亭、育樹の丘を経て桜の道を下り親水広場に戻るコース。亦楽山荘ではヤマザクラが主体であるが今日は8分咲きといったところ。

親水広場で(クリックで拡大)

桜の園 城ケ丘

桜の園 さくら道
 本日は不運にも1名の事故者が出る。「さくらの道」の下り道で砂利に足をとられ転倒、右足関節の骨折された。緊急事態発生で園内ガイドは中断し救急対応となる。案内コースは終盤であったので、本日この後はコース案内を中止して自由解散で協力お願いしスタッフは救急対応にあたる。自由解散は武田尾廃線敷入口14:30頃になる。桜の園武田尾は携帯電話不通で緊急連絡に時間が掛かり困った。救急搬送は15:00頃になる。

武田尾廃線跡入口から桜の薗を振り返る
救急搬送終了後、反省会で課題点整理対策等確認打合せする。山道では滑りにくい軽登山靴などが必要。(今回のエコハイクの為、さくらの道も念入りに整備したのに残念・・・担当の話)
エコグループ・武庫川

文/上田 宏、写真/平山   

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