UP 令和3年3月21日
166回武庫川エコハイク

「満願寺から石切山・釣鐘山を登る」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:令和3年(2021年)3月13日(土) 9:30〜14:00   曇りのち晴れ
行 程:阪急山本駅前(9:35挨拶と注意事項/コース説明)〜平井(宝塚市保護樹イヌマキ巨樹)〜最明寺川渓谷沿い〜最明寺滝(10:15説明)〜砂防堰堤(説明)〜井植山荘(10:25藤田男爵から井植山荘/山火事後の整備活動櫻守の会の説明)〜大聖不動明王石像〜参道(丹波街道)〜満願寺(10:55説明/休憩)〜新西国88か所巡り(坂田金時の墓など説明/53か所迄)〜宝塚市営老人ホーム(11:20小野兵一翁顕彰碑の説明)〜石切山(11:45三角点284m/小休憩説明)〜きずきの森広場(12:15-12:50昼食休憩/説明)〜釣鐘山山頂(205m)・白亜の空堂(13:10/小休憩説明)・感謝坂石段(13:15説明/登山口集合)〜花屋敷住宅街(13:30石段)〜阪急川西能勢口駅前(13:45到着、安全確認と次回の案内をして解散)
◆コース約8km 一般向き
( )内は平山担当の説明。当日配布資料(行程図説明書次回活動案内
参加者:43名(内訳:一般35名+スタッフ8名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・神戸市北区・三田市の流域各市からの参加の他、流域外からは神戸市灘区・三木市・明石市・朝来市・大阪市淀川区・福島区・吹田市・豊中市・箕面市などの地域からも参加を得た。
所 感:コロナ禍で長い間活動自粛休止してまいりましたが、3月度行事より、活動再開することにしました。行事は、新型ウイルス感染症予防策を講じた活動を準備して行います。
 当日の朝、7時頃の宝塚は、雨の後の曇り空一面。夜中は強い風雨で荒天であった、予報では、明け方より雨は止み回復に向かうということで、本日の行事は開催と決め、HPでも発表をする。
電話による問い合わせも多くある。今回の行事案内は、HPだけに限り、常連メンバー中心の活動にした。参加者は通常の半数ぐらいになる。
 山本駅前の挨拶と説明で、「山本駅」の由来について説明した。駅名標「山本」の下に(平井)と副駅名が付く。現在の山本駅は戦時中に旧山本駅と平井駅を統合したもので、両駅の中間よりやや平井駅寄りに設置され、所在地も平井である。その為、住民の希望により「平井」が副駅名として括弧書きで記される事になった、特別なケースである。尚、「平井」の町名は、最明寺川左岸一帯が、多田源家源頼光の四天王の一人「平井保昌」の居住地であったことに由来するとか。そんな説明し、また、本日のコース説明をしてスタートする。
「最明寺川」
 最明寺渓谷手前付近の民家の庭の「イヌマキ」巨樹(宝塚市の保護樹)、大変珍しい観察が出来る。渓谷を上り、最明寺滝を案内する。落差は10m余りの小規模だが、宝塚市内では代表的なもの、今日は、前日からの雨で水量多く迫力があった。滝の水が流れる最明寺川は、上流域、平井地区では宝塚市の一般河川、下り阪急線から下流は(川西市に入ると)淀川(猪名川)水系の一級河川になる。平成14年3月の山火事により、災害防止対策で出来た砂防堰堤を上り井植山荘へ・・

平井山荘を歩く

大聖不動尊山門

最明寺の滝
井植山荘の説明に加えて、「櫻守の会」のボランティア活動の紹介をする。山火事は平成14(2002)年3月19日に発生して、当地の山林が3日間に渡る火災となり32ha焼失した。山火事の後の整備作業(土石流など災害防止対策)を3年余りかけて取組んだ話。月1回の活動、全身真っ黒になっての活動も、何か気持ちが入り満足感があった。多宝塔の焼失は悔やまれるが、庭師の庭園は今でも印象に残る。途中、大聖不動明王の石像を見て参道を通り満願寺へ向かう。

井植山荘
「満願寺」
 満願寺は川西市満願寺町にある高野山真言宗の寺院。満願寺町は川西市の飛地である(川西市にある多田院、多田源氏の発祥の地であり、源氏一門の祈願所であったことからか)。周囲は宝塚市である。満願寺では、仁王門、金堂、源氏の七塔、坂田金時の墓などを説明。新西国88か所巡り拝路して次の宝塚市営老人ホーム「花屋敷マンション」では、小野兵一翁顕彰碑の前で社会福祉事業の発展に寄与した宝塚市名誉市民の説明をする。

満願寺仁王門

満願寺境内

四国88所

坂田金時の墓

小野兵一翁顕彰碑
「石切山」
 ホームの裏手が長尾山の尾根筋、石切山登山道につながる。道はよく利用されている跡、ハイクの人気コースとか、少し進むと石切山3等三角点標高284mとある。石切山は江戸時代に火打石を切り出したという伝承があり、麓に「火打」という集落がある。進と広い展望所、阪神間の市街地を一望できる。この頃、天候はすっかり晴れて楽しめた。

石切山への登り

石切山三角点284m

石切山直下からの展望
「きずきの森」
 山頂をあとに昼食場所の「きずきの森」へ向かう。「きずきの森」は、元「花屋敷ゴルフクラブ」の跡地。みはらし広場で昼食休憩。少し風はあるが晴れた空の下で、空港や大阪平野が眺望楽しめる。初日の出や猪名川花火大会には大勢の人が訪れるという場所である。

きずきの森入口

きずきの森みはらし広場
「釣鐘山」
 昼食休憩後、釣鐘山へ向かう。山頂には、NHK、SUNテレビの中継アンテナがある。白亜の空堂はじめ多くの石仏や供養塔があり慈光会が管理とある。山頂に至る道(川西側から)として、感謝坂、ざんげ坂、精進坂がある。本日のコースは、感謝坂を下るコースである。石段の直線を下る(標高差70m余り)。登りなら大変と思いながら5〜6分で登山口(花屋敷荘園)に到着。あとは、住宅街花屋敷地区(宝塚市と川西市が入り込んでいる場所)を下り集合場所へ。阪急川西能勢口駅前で最終確認をして解散する。

釣鐘山山頂

石仏群

感謝坂

長い階段を川西市街へ下る

川西能勢口駅前で解散
◇◇◇
 川西能勢口駅と雲雀丘花屋敷駅の間には「花屋敷」という町名が多くある。町名は、明治40年頃、完成した「新花屋敷温泉」に由来するという。この頃、花屋敷・雲雀丘は住宅地開発が進められた。満願寺近く寺畑に「新花屋敷温泉」や遊園地の施設を造り交通手段として雲雀丘停留所から花屋敷停留所を走るトロリーバスを開通させた。日本初の無軌道電車の開業である。名勝最明寺滝を取り入れた遊園地造り、娯楽施設を設け、浴客・遊客を阪急花屋敷駅から無軌道電車で運ぶ計画である。住宅地の開発は大正時代に入り交通の便も加わり高級住宅地となった(川西市史より)。
エコグループ・武庫川

文/上田 宏、写真/三宅・平山   

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