UP 令和2年9月15日
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159回武庫川エコハイク

「長尾川から神戸フルーツフラワーパークを歩く」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:令和2年(2020年)9月12日(土) 9:40〜15:00   晴 猛暑
行 程:神鉄「道場駅」集合(挨拶とコース説明)スタート9:45〜山脇延吉翁頌徳碑・松原城址・国鉄有馬線跡〜長尾川鉄屋橋10:00〜長尾橋10:20〜前田橋11:00〜岩谷口交差点11:03〜善入川〜蓮華寺(11:12〜11:20)〜光山寺口11:35〜光山寺(12:05昼12:40)〜太陽と緑の道〜道の駅神戸フルーツフラワーパーク(一次解散)(13:20〜13:50)〜太陽と緑の道〜掖谷公園14:35〜神鉄「道場南口駅」解散15:00。全コース16km(一次解散まで11km)、標高差150m
案内担当:平山、当日配布資料(行程図説明書次回活動案内
参加者:52名(内訳:一般43名+スタッフ9名)
 一般参加者は、宝塚市・西宮市・尼崎市・神戸市北区・三田市の流域市からの参加の他、流域外からは川西市・神戸市兵庫区・須磨区・西区・明石市・姫路市・三木市・朝来市・大阪市淀川区・福島区・阿倍野区・枚方市などの地域からも参加を得た。
所 感:新型コロナウィルス感染拡大防止や雨天のため、本日は6か月ぶりの武庫川エコハイクである。感染のピークが過ぎて外出自粛が緩和されたものの、三密状態を避ける、熱中症に留意したマスクの着用などに協力いただいての開催である。参加者はスタッフ含めて52名、駅の出口で用意したアルコールで手指を消毒していただく。天気予報は2転、3転して、朝から抜けるような青空で猛暑を思わせる。熱中症に注意する。太陽と緑の道を含む炎天の16kmを歩くコースは体力勝負なので、光山寺を回らず神戸フルーツフラワーパークへ直行するコース(約2q短縮)、神戸フルーツフラワーパークからバスで帰るコース(約5q短縮)を用意した。しかし、今日の参加者のほとんどがフルコースを歩き通し、その健脚ぶりに驚くとともに高齢スタッフの体力不足が目立ったハイキングであった。

 マスク着用、参加者の手指を消毒する

 道場駅でスタートミーティング
「長尾川」
 挨拶とコース説明をして道場駅を出発する。駅周辺には、地元政治家で神戸電鉄の創業や地域発展に功績を残した山脇延吉翁の頌徳碑、松原城址(たんぽぽ城)、国鉄有馬線の廃線跡がある。松原城址は重機が入り取り崩し中であった。一体何になるのだろうか。のちに市役所に尋ねたところ民間の宅地開発だという。歴史的遺産の消滅は残念なことである。

神鉄道場駅と取崩し中の松原城址
 国鉄有馬線の廃線跡の坂道を下ると長尾川に行き当たる。長尾川は長さ6.7qの2級河川。赤松台を源として三田市と神戸市北区の丘陵地の間を東流し、塩田付近で有馬川に合流する。鉄屋橋を渡り左岸の道を西へさかのぼっていく。いくつかの小さな河川が南から合流してくる。地図を見るとわかるが、長尾川を南北に横断する橋が実に多い。本日の行程では4kmの間に12ケ所もある。

長尾川鉄屋橋を渡る 

長尾川を南北に横断する橋が多い(手前大北橋、向こうは長尾橋) 
北の台地上に見えてくるのは三田学園の校舎である。明治末に建造された歴史的建造物であり、三田では名門校として知られている。先日亡くなった俳優渡哲也の出身校でもある。長尾橋の木陰で休憩する。しばらくはマスクをつけての行進であったが、熱中症が心配されるので適宜外してもよいことにする。密接と大声での会話はご法度である。

三田学園 歴史的建造物 
 
長尾橋の木陰で休憩、マスクを外す人も
田園風景の中を歩く。食料米はもう稲刈りが始まっている。まだ青さの残る背の高い稲は酒米の山田錦である。川筋の道は、木陰がない。木陰を見つけては休憩する。中国道を潜り、長尾川12番目の橋、前田橋を渡ると岩谷口の交差点である。長尾川と別れ、ここから支流の善入川に沿っての歩きになる。スタートしてから1時間15分はほぼ予定通りである。

 炎天の長尾川を歩く、木陰が少ない

長尾川最後の前田橋を渡る、向かいは善入川
「善入川」
 ぜんにゅうがわと読む。神戸市北区長尾町上津の小字の善入を源とする川である。ちなみに善入という姓は全国で神戸市が最も多い。東に茶臼山古墳(城址)を見て、桜並木の善入川の堤を南に歩く。軽四も通れるようなあぜ道は足腰にやさしい。蓮華寺に到着、小休止する。近くで農作業する方に断って外来者用と思われるトイレをお借りする。朝から不調を訴えていたスタッフの一人が暑さのためかダウン、ここでリタイアする。女性スタッフが付き添ってバスで帰ることにした。熱中症が心配だ。

 善入川を歩く

 蓮華寺でトイレ休憩
 道は右岸から左岸に変わる。市街地では見られなくなったミンミンゼミの声を聞く。長尾ランプを過ぎてしばらくで光山寺の分かれ道となる。ここで神戸フルーツフラワーパークへ直行する4人と別れる。光山寺回りは標高差100mほどの坂を登る上、約2q遠回りとなる。光山寺まで1.7kmの道標がある。
「光山寺」
 長いだらだら坂を登っていく。先頭でガイドを務めていた筆者がだんだん遅れて、とうとう最後尾になってしまった。峠から光山寺(こうざんじ)観音道を登ると 光山寺市民公園である。光山寺は地元では「こさじ」と言う。駐車場やトイレ・水道もありキャンプもできるようになっている。案内板によればこのあたりは大沢(おおぞう)ふれあいの森という。公園で予定より早く昼食をとる。筆者は疲労困憊でしばらく食欲がない。

 左のだらだら坂を上る

 光山寺観音道

 光山寺市民公園に到着
 昼食後、観音堂のある高台に登る。標高290mは丘陵地の中では最も高く、武庫川と加古川との分水界でもある。ベンチや展望台があり、六甲山系や北神戸、播磨平野が展望する。淡路島まで見通せる。「神戸らしい眺望景観10選」に選定されているだけのことはある。

光山寺展望台

山頂 

光山寺観音堂 

 展望台から播磨方面の風景

 六甲山 左下に神戸フルーツフラワーパークが見える
 下山にかかる。神戸フルーツフラワーパークからバスで帰る人もあるので、時間に間に合うよう急ぎ足となる。急坂の途中にある名勝天狗岩は鼻が崩れてしまったのか単なる巨岩であった。麓に降りてきた。ここからは舗装の道となる。近畿自然歩道、太陽と緑の道の案内標柱がある。

 名勝天狗岩

光山寺を下る 太陽と緑の道 
 光山寺から神戸フルーツフラワーパークを経て道場南口駅までの道は神戸市が設定した「太陽と緑の道」(17コース)の一つである。途上には朽ちかけた道標が忘れ去られたように置かれている。嫁取の松は藪に隠れるように小さな松が一本植えてあった。案内板がなければ通過してしまう。神戸フルーツフラワーパークの観覧車やホテルの屋根が見えてきた。
「道の駅神戸フルーツフラワーパーク」
 神戸フルーツフラワーパークに入場する。平成5年に開園した北神戸の豊かな自然の中にある「花と果実のテーマパーク」である。中世ヨーロッパ風の園内には遊園地や温泉、バーべキュー、フルーツ狩りなどができるところがあり、大人も子供も一日中楽しめる。本日は駐車場が満杯に近く、家族連れで賑わっていた。道の駅はどこにある?いやパーク全体が道の駅なのである。ここまで炎天の中11kmを歩いてきた。一次解散してバスで岡場駅や三田に帰る人と別れる。

 道の駅神戸フルーツフラワパーク

 入場

 遊園地

メタセコイアの中庭 
 
中世ヨーロッパ風のホテル
「太陽と緑の道」
 園内でしばらく休憩して、この先道場南口駅まで歩く人に集まっていただいたら、30人強と参加者のほとんどである。バス増便を考えていたが全く杞憂に終わった。園内を縦断して裏門から退出する。噴水広場、中世ヨーロッパ風ホテルの景観はなかなかの趣がある。フラワーパーク外周を回ってきた「太陽と緑の道」に合流する。道場南口駅まで約5kmであるが、道のりの半分は北神戸ゴルフ場に沿った森の小径である。木陰がうれしい。

太陽の道は北神戸ゴルフ場に沿う 
 
太陽と緑の道 後半の道
 
鹿の子台住宅に出てきた、掖谷公園前
 森を抜け出ると鹿の子台の住宅地である。昭和60年代から神戸三田国際公園都市の一部として開発が始まった。掖谷(ねぶたに)公園で休憩、市街地を歩くこと約20分で終点の道場南口駅に到着する。最後まで歩いたスタッフは3人となっていた。予定より1時間も早く15時に解散する。

終点道場南口駅 
炎天猛暑の中、長尾川、善入川、「太陽と緑の道」と全長16kmの歩行であったが、参加者のほとんどが歩き通したことに驚く。元気いっぱいの参加者に比べ、高齢スタッフの体力不足を露呈したハイキングであった。途中リタイアしたスタッフは、心ある方の車に助けられて無事に帰宅したとの報せがあった。
―武庫川エコハイク―

文・写真・編集/平山   

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