UP 2018.10.15
137回武庫川エコハイク

「有馬富士から千丈寺湖・青野ダムを歩く」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成30年(2018年)10月13日(土) 9:40~14:40 晴れ
行 程:JR新三田駅9:40~青龍寺10:00~(大池川)~福島大池10:30~有馬富士登山口(11:05~11:30)~有馬富士山頂11:15~有馬富士共生センター(12:05~昼~12:40)~風のミュージアム(12:45~:53)~(千丈寺湖畔)~青野ダム13:35~青野ダム記念館(13:45~:55)~高架水道14:00~JR広野駅14:40  歩行13km
案内担当:森本。説明内容は配布説明書参照。 当日配布資料(行程図説明書次回行事案内
参加者:85名(内スタッフ9名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・神戸市北区・三田市・篠山市の流域各市からの参加の他、流域外からは播磨町・丹波市・猪名川町・芦屋市・神戸市須磨区・西区・大阪市東淀川区・中央区・西成区・阿倍野区・堺市・枚方市・寝屋川市・京都市山科区・奈良市などの地域からも参加を得た。
所 感:今年の秋は残暑がない代わりに台風の上陸や長雨が続いていたが今日は久しぶりにさわやかなお天気である。前月の千苅水源池東岸歩きは台風の影響で中止になってしまったので久しぶりの開催だが、行楽シーズンとあって新三田駅に集まった人はいつもより多く76名であった。会長の挨拶とリーダの案内で、実りの秋を迎えた田園風景を歩き始める。福知山線の高架を潜り、176号線を渡ると福島稲荷神社のお旅所がある。この前の通りは旧丹波街道でいにしえの丹波杜氏が通った道である。城ヶ岡をバックに白壁の大きなお寺は青龍寺である。三田藩主九鬼家の菩提寺であるという。大池川を遡る。

新三田駅からスタート

福島稲荷御旅所 前の通りは旧丹波街道

青龍寺

大池川を遡る 左は流紋岩露頭
 ハンノキ林を抜けると有馬富士公園福島大池のほとりに出る。有馬富士公園は兵庫県下最大の都市公園、大池は奈良時代、僧行基が築造したといわれる灌漑用のため池である。大池を挟んだ有馬富士の姿が美しい。

福島大池と有馬富士

福島大池を歩く
 健脚者は池を周回するが我々は有馬富士の登山道へ進む。途中のかやぶき民家横のトイレは大理石張りとのこと、トイレ休憩をかねて池の周回者を待つ。ジグザグの登りにかかり、息が上がる。体力差で早くも隊列が伸びる。登山口の小広場に到着する。健脚者は有馬富士山頂(374m)を目指す。わずか10分足らずの登りだが、階段の急登道である。配布の行程図には登頂しないようになっているが半数以上の人がトライする。残りの人はここで休憩、登山者の帰りを待つ。有馬富士の本名は角山(つのやま)という。

有馬富士に登る

有馬富士山頂(角山)で
 いよいよ山道にさしかかる。峠を越えれば有馬富士共生センターだがこれが結構大変である。丸太階段の道ではあるが5,6か所のピークを越えていく。樹間に千丈寺山、花山院、烏ヶ岳、千丈寺湖を覗くところもあり、コバノガマズミの赤い実に癒される。

有馬富士共生センターへ山越え

コバノガマズミ
 広大な芝生広場に降り立つ。芝生の緑に里山風車と大きなテントが映える。ここは平成17年に皇太子殿下をお招きして全国育樹祭を催した会場の跡地で、有馬富士公園休養ゾーンとして有馬富士共生センターが建設された。芝生広場の木陰で昼食とする。風が心地よい。ここまでかなり遅れた人があり、リタイアのためのバス時間を案内したが、結局全員が最後まで歩き通すことになった。この先、広野までは休日のバス便がない。休養ゾーンの一角にある「風のミュ-ジアム」に立ち寄る。三田市在住で風や水で動く作品で知られる彫刻家新宮晋氏が兵庫県に寄贈した「里山風車」と風で動く12点の彫刻を屋外展示している。台風21号の風にも耐えたと事務員のお話である。

三田市立有馬富士共生センター

大芝生広場 里山風車と2基のテント

新宮晋 風のミュージアム
 千丈寺湖畔を歩く。車道に沿って加茂山第1~第4公園が整備されており、家族づれや釣り人が思い思いに行楽を楽しんでいた。ドコモの森も本日は活動日とのことで、ボランティアやその家族で賑わっていた。青野ダムに到着する。青野川と黒川の合流点に昭和63年に完成した多目的ダムで、洪水調節、農業用水、北摂三田ニュータウンの上水を供給している。ダム下流側には多自然型魚道が、ダム湖側にはアーチ橋と湖称となった千丈寺山がそびえ美しい。ダムサイド公園にも新宮晋氏の作品「水の木」があり、水勢でくるくる回転していた。

千丈寺湖畔

青野ダム

千丈寺湖と千丈寺山

ダムサイド公園の新宮晋「水の木」
青野ダム記念館でトイレ休憩の後、高架水道を見学する。蔦に覆われた水道は趣を感ずる。標高450mの母子大池から末野まで延々12kmに渡って灌漑用水を引いてきている。梯子にのぼり水路を上から覗く。はるか母子から旅立った水がいま末野上池に流れ込む様はある種の感動を覚える。

高架水道

水道を上から見る
 広野までは丘陵地の道である。今は取り入れ中の田んぼや畑が広がっているが、水田を拓く為に母子に溜池をつくり灌漑用水を引く工事が三田藩で計画され、難工事の末昭和初期に完成したことなど、開拓の労苦に思いを馳せながら歩く。R176上井沢交差点を渡ると眼下に武庫川の流れを見る。塩掛橋を渡ると広野駅は近い。

塩掛橋

広野を流れる武庫川
文・写真/平山   

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