平成30年3月10日

第130回武庫川エコハイク

 仁川から甲山・北山を歩く実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成30年(2018年)3月10日(土)9:45~14:50  天 候:晴れ
行 程:
 阪急仁川駅前(挨拶・コース説明9:45発)-仁川橋―仁川町住宅街―百合野橋(武庫川送水路千苅用水説明10:10)―上ヶ原用水路(分水路説明)-関学構内古墳(説明)-地滑り資料館(説明ビデオ10:45~11:00)―甲山展望台(11:20)―シンボルゾーンー北山貯水池(昼食休憩12:07~12:45西宮市水道事業説明)―北山緑化植物園(説明小休憩13:20~13:40)―北山池―展望所―銀水橋(夙川起点説明14:20)―夙川河川敷下るー阪急苦楽園口駅(手前の河原で最終確認、次回の案内して解散14:50)
( )内は森本担当の説明。当日配布資料(行程図説明書次回行事案内
参加者:86名(内スタッフ9名)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・神戸市北区・三田市・篠山市の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・猪名川町・神戸市東灘区・灘区・中央区・長田区・西区・明石市・三木市・吹田市・茨木市・枚方市・大阪市淀川区・福島区・高石市・堺市・奈良市などの地域からも参加を得た。
所 感:
 本日の集合場所仁川駅前の朝は快晴、少し風が通り寒さはあるが、一日は穏やかな春本番の暖かさになるという。先週まで春の嵐は各地に記録的大雨をもたらし、土砂崩れ、冠水状態が起きた。この冬の北陸など日本海側を中心とした記録的な積雪では、気象庁は「ラニーニャ」の発生が原因の一つという。世界的な異常気象の原因となる「ラニーニャ現象」も終息に向かうと予報している。前回2月度行事が雨で、今回急遽変更したルートの案内が十分出来ず不安であったが、集合時間には、みるみるうちにいっぱいになり77名の多数参加を得て有り難い事である。
 スタート前、挨拶に続き、西宮市の水道事業について少し説明をした。西宮市の水道水は現在、南部地域の水道水の95%が阪神水道企業団(淀川の原水)から受水。北部地域は、兵庫県営水道多田浄水場からの受水87%となっていて、市全体では95%が市外からの水で賄われている。西宮市は高度成長時代に水需要の増加に合わせて水源を確保して浄水場や貯水池を築造し拡張を進めてきた。ところが、阪神・淡路大震災を境に状況が変わり給水人口が急速に増加したと逆に、配水量は横ばいと減少を繰り返して、この数年は一気に減少が進んでいる。平成20年度以降、浄水場の統廃合を進めたり事業運営の効率を求め、近隣の事業体との施設の共同運営など連携をしている。

仁川駅前からスタート

仁川の水利用について説明
 本日のコースは仁川西口より仁川橋を渡る。仁川の水量は先日の雨後もあり勢いよく流れている。仁川の水はいつも干しあがっている状態が多い。水量の少ないせいもあるが、上流で社家郷村、上ヶ原新田、五ヶ村によって取水されているからである。本日は右岸側の一筋入った住宅街の道を利用。高級住宅街を抜けて百合野橋付近で神戸市上ヶ原浄水場の説明(武庫川送水路といって千苅貯水池、アーチ型の送水管から武田尾の送水橋を通り生瀬から宝塚に入り総延長15㎞の水路の説明)。現在通常は利用されていない。

百合野橋付近の仁川
100段程の石段を上り上ヶ原用水の分水樋を案内。分水樋の見学の後、隣接している関学構内古墳の説明(飛鳥時代の構築とされる約12mの円墳、南に開口した横穴式石室である)。

上ヶ原用水

上ヶ原分水樋

関西学院構内古墳
 用水路に沿って2~3分進むと地滑り資料館。この水路は浄水場の下の法面沿いに流下しています。阪神大震災では、この法面が大地すべりを起こし仁川両岸沿いの住宅を飲み込んでしまい多くの命が奪われました。資料館ではトイレ休憩をかねてビデオを見る。1995年1月17日の阪神大震災被害状況と土砂災害の恐ろしさ、災害対策の仕組みなどを学べる施設である。

地すべり資料館

地すべりを起こした斜面
資料館を出て、仁川渓谷を見て、また、100段程の石段を上り山道を登り甲山展望台。今日は快晴で素晴らしい展望、疲れも消えて一時の満足である。

甲山展望台から仁川と阪神平野の展望

甲山森林公園シンボルゾーンと甲山
シンボルゾーンから自然の家、神呪寺前を通り北山貯水池で昼食休憩をとる。快晴であるが少し春の風があり、動きたくなる。北山貯水池案内板の前で、貯水池の利用状況と西宮市水道事業の現在の状況など説明。

北山貯水池

北山貯水池の説明
貯水池から緑化植物園へは、上り下りの山道だが比較的楽なコース。高齢の初参加者夫婦、上ヶ原・甲山の上りは大変だった様子。これからは楽になるで笑顔であった。途中、梅林で少しの花見の一時を過ごし北山緑化植物園へ向かう。植物園では20分程、自由時間にして休憩かねて楽しんでもらう。陽だまりでの休憩は気持ち良い一時であった。

梅林

北山緑化植物園
植物園から最終コース北山を下る。第1北山池でカワズザクラの開花を確認、三つの溜池を通り途中展望所では眼下に見る大阪から神戸にかけての展望が楽しめた。山下り最終点、銀水橋で全員の確認兼ねて小休憩。後は夙川沿いの整備された河川敷を苦楽園口までである。

ほころび始めたカワズザクラ(北山池)

北山池(三ツ池)
阪急甲陽線は、大正時代に温泉と歓楽地のために開設。現在は高級住宅地に変貌。昔の事はあまり知られていない、途中、越木岩温泉の湧水の残る場所を案内して皆さん納得。苦楽園口駅そばの河川敷で、全員無事確認し、次回4月の花見2回の行事案内して解散する。

夙川河川敷を歩く
   文/上田 宏、写真/平山

戻る

inserted by FC2 system