平成28年5月14日

第109回武庫川エコハイク

 「藍本から相野分水界・大川瀬ダムを歩く」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成28年(2016年)5月14日(土)9:45〜14:40  天 候:快晴
行 程:
JR藍本駅前集合(9:40広場にて挨拶とコース説明/本日参加先生の紹介(郷土史研究家:菊田氏、西田氏、地域活動:松下代表)スタート9:50)−丹波街道(説明)―酒滴神社(説明)―転石(説明)―道標(説明)―大安橋(説明)―昭和橋(西田氏曲りに繋がる運河等説明)―いぼころり地蔵(説明)―戦争遺跡・地下壕跡(10:50菊田氏説明)―藍小学校前(説明)−西相野バス停(谷中分水界の場所説明)―小野藍本線(加古川水路説明)―藍浄化センター(11:35西田氏運河跡説明)―烏帽子ヶ池―池尻川―東播用水路(水管橋説明)―出口橋―うぐいすの里―大川瀬ダム管理事務所前(12:20〜13:00昼食休憩/パンフで説明)―大川瀬住吉神社(13:20西田氏説明)―大川瀬大滝(13:50見学)―住吉橋―つつじが丘北口バス停(14:20最終の挨拶、確認、次回の案内し解散/バス14:43発乗車)・・・JR相野駅(14:50着/15:03乗車)
 (  )内は案内担当森本の説明。当日資料(行程図説明書・地下工場跡の調査リポート記事資料・大川瀬ダムパンフレット・次回6月の行事案内

参加者:64人(内スタッフ8人)
一般参加者は宝塚市・西宮市・尼崎市・伊丹市・三田市・篠山市の流域各市からの参加の他、流域外からは猪名川町・池田市・神戸市灘区・長田区・須磨区・三木市・大阪市東淀川区などの地域からも参加を得た。

所 感:
本日は快晴のハイキング日和である。最近は朝と昼の気温差が大きく変わるおかしな日が続く。今日の集合場所は電車便が一本に集中するのでスタッフは40分前の便で集合し準備する。本日参加支援くださる、西田氏、松下氏と事前打合せができる。予想通り参加者ほぼ全員の方が9時30分着便を利用、受付が集中する。
 最初の挨拶で、本日の行事に支援参加くださる郷土史研究家の西田氏、菊田氏と地域活動の松下氏の紹介をする。藍本の松下氏は、丁度田植えの多忙な時に駆けつけてくださり、藍本宿場町が繁栄した当時の歴史を紹介していただく。本陣場所も駅前で説明、いつものコース酒滴神社周辺の説明して武庫川の大安橋へ進む。
 堤防は、黄色花のブタナが道の両側に隙間なく群生し、長い直線の花の道となっている。皆さん一遍にハイキング気分が盛り上がる。群生の中にシロツメグサ・ニワゼキショウが争い咲いている。色々質問が出て少し花の説明をした。
 ブタナ(キク科)は、ヨーロッパ原産の帰化植物、在来のタンポポが終わった頃から夏過ぎまで長い期間花を咲かせる。実は群生した場所では、芝生も枯れてしまうほどの被害が発生する害草とも言われる。ニワゼキショウ(アヤメ科)は、花色は赤紫と白ものがあり、北アメリカ原産の多年草。各地に広く帰化している。この花は一日でしぼんでしまう、次々と咲かすので気が付かないが。川は中州には、今年もキショウブが咲いている。キショウブ(アヤメ科)はヨーロッパ原産。ハナショウブには黄色系が少ないので重要がられているが、生態系に与える影響や侵略性が高いので要注意外来植物である。そんな話をしながら曲り昭和橋に着く。
 橋の上で西田氏に、武庫川曲りと東条川をつなぐ水路(運河)利用のあった話を聞く。
いぼころり地蔵を案内し、戦争遺跡・地下壕跡で菊田氏に、新聞の調査リポート記事資料を準備いただき説明を聞く。旧陸軍は地下工場建設に着手して、藍国民学校(藍小)工場から移転(疎開)する準備して機械の納入の前日に終戦になった事実など詳しく歴史説明を聞き関心をひく。
 小高い丘陵地の新興住宅地を上り雑木林の休憩場所で小休憩、暑い日射しである。
藍小学校前の小野線道から旧道を西相野口へ進むと掘れ込んだ加古川が民家の横を三本峠方面へ流れているのが見られる、河川争奪の様子が想像できる。少し進み西相野バス停付近(141号線196地点)で分水界の説明(前方に見える田圃の水路、西相野・上相野の境付近で見られる)。
 暑い中、県道に沿って小野線へ進む。藍浄化センター付近では小野藍本線に沿って加古川は流れており、ここで西田氏に運河利用の当時の様子の解説を聞きながら歩き、烏帽子ヶ池・池尻川へと進む。大川瀬ダム入口近くで東播用水路、県道の上を水管橋(開渠)がまたいでいる。川代ダムと大川瀬ダム水を、どんとダムへ注水している事など説明する。
ダム堰堤への坂道を上り、ダム管理事務所付近で少し遅れた昼食休憩をゆっくりと時間とる。
管理事務所は土曜休日で説明依頼できず、パンフレットで説明。大川瀬ダムは「国営東播用水農業利水事業」として建設された、農業用水不足解消と神戸市外6市町村地域への水道水の安定的な供給を図る水源施設として建設された事などを説明。
 標示に「鴨川・大川瀬ダム管理所」とある。鴨川ダムは、大川瀬ダムの少し下流、東条川の支川の鴨川にあるダム。ダム湖は東条湖で景勝に優れた観光地で有名だが鴨川は案外知られていない。
 大川瀬ダムを下ると、すぐ大川瀬住吉神社である。ここで西田氏に「住吉神社と運河と秦氏」の話など詳しく説明を聞く。神社では観光トイレが整備されている。
 午後のコースは住吉神社だけなので、西田氏のお勧めで「大川瀬大滝」に立寄る。大川瀬大滝は、神社前の県道を天神方面に約1q程進むと「岡本銘木店」の工場前にあたる。
 大川瀬渓谷の上流部にある大滝は落差6m程、渓谷の岩肌に水が豪快に落ちる渓流瀑、今日は雨天の後で増水し豪瀑になっていた。相野川(武庫川)の緩やかな流れと東条川の急流の差がわかり、機会があればおすすめ場所である。
 滝見学の後、最終場所つつじが丘バス停へ向かう。大川瀬では田植えの準備中、その中で最近珍しい小麦の田が2枚ほど、黄色く実っていた。暑さの中、車道沿いの道は距離よりも疲れる、バス停に到着し一安心した。追加コースがあり予定より少し遅れて終了する。全員確認し、次回の案内をして解散する。(今回の解散場所は、地元参加者もあり、駅でなく最終点にした)(上田宏)
写真:

藍本駅からスタート

酒滴神社

曲りで運河の取りつきを見る

地下壕の説明(菊田さん)

相野分水界

運河の痕跡(小野藍本線舞鶴道付近)

東播用水路
大川瀬ダム

大川瀬住吉神社の説明(西田さん)

東条川 大川瀬大滝
     写真:平山元哉氏

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