平成27年4月14日

第96回武庫川エコハイク

 「武庫川縦走シリーズ1 南矢代(武庫川起点)から藍本まで」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成27年(2015年)4月11日(土)9:50〜14:20  天 候:小雨のち晴
行 程:
 
JR南矢代駅前(9:50挨拶コース説明と特別参加松下氏の紹介)−田松川(合流点/説明)―曙橋―真南条川―武庫川起点(合流点と起点の説明/高仙寺説明)−栗村橋―真栗浄化センター(説明)−篠山産業高校―船瀬橋(松下氏の河川改修工事状況説明)―波賀野川合流−岩鼻橋―古市浄化センター(10:55説明)――山口橋(松下氏の水害の話)−古森公民館―丹波旬の市南部店(WC休憩)−神橋(松下氏の洪水被害や民話説明/油井城跡・天神川説明)−草野公民館(油井住吉川合流)−JR草野駅前(12:05〜12:45昼食休憩/松下氏の野草の解説と草野地区の説明)−草野大橋(右岸旧道)−宮前橋―摂丹国境の松(松下氏の「封人の松」碑説明)―細田橋―摂丹国境碑(松下氏の説明)−用水管(松下氏のサイホン式右岸へ送る用水管説明と「丁子淵」民話の説明)−白坂橋(松下氏の貴重種ノウルシ解説)−前田橋(松下氏の洪水被害の説明)−日出坂洗い堰(松下氏の河川整備工事とボランティア活動の説明)−〇橋(松下氏の丸山砦跡と地区活動の話)−丹波街道(松下氏の旧丹波街道と藍本宿の説明)―JR藍本駅(松下氏の特別案内のお礼と、次回5月行事案内し解散14:20)

(  )内は案内担当:陰山の説明と松下氏の説明内容。当日資料(行程図説明書次回5月行事案内と日出坂洗い堰解説資料。

参加者:45人(内スタッフ6人)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・伊丹市・尼崎市・三田市の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・池田市・神戸市灘区・長田区・須磨区・三木市・堺市などの地域からも参加を得た。

所 感:
 4月8日は季節外れの雪、六甲山が雪景色になった、週末まで寒さが残るという。昨日は一日雨、明け方まで残った、寒さが戻り寒い朝である。春しぐれか知らないが今年は雨が多い。そんな日の朝で気になったが45名の参加者を得た。
 南矢代駅前広場で挨拶とコース説明、今回も特別参加いただいた松下さん(日出坂せきもりの会代表)の紹介をして、今日の案内役陰山担当でスタートする。合流点を見る為に直線の田松川運河を下り合流点で説明して、真南条川右岸を折返して再び左岸を進み武庫川起点の場所で二つの川合流等の説明をする。この場所から向かいに見える立派な寺院、松尾山で説明した高仙寺が大正10年に現在地に移された事などを説明する。今回は桜づつみ回廊を花見の時期に歩きたく企画した。ソメイ中心の桜並木は満開を過ぎ花びらの散る中を歩く状況になったが、又、風情があってこれも良いが、皆さん動かないと寒いので歩きが早くなってしまう。

 篠山産業高校を過ぎたあたりで、右岸当野の田圃に飛来したコウノトリが確認出来た、アオサギ2〜3羽と餌を探していた(3/31日にニュースになったコウノトリと同じものか?)。船瀬橋付近では河川改修工事中であった。松下さんの説明では、豊かな自然環境を保全する為、工事は一斉にせず、時期を分割して着工している。改修工事も最終段階に進んでいる。植物の絶滅危惧種オグラコウホネ、水生昆虫の絶滅危惧種トゲナベブタムシなど貴重な生物の生息環境を配慮しての工事取組であるという。桜の中でもオオシマザクラは花持ちが良く綺麗であった。淡黄色の花を付けたオドリコソウの群生が続く、古森まであった。都市部では見られなくなった貴重種がこんなに豊かに残っている。
 当野地区でも松下さんに洪水被害の話を受ける。山口橋を過ぎた辺で、右岸河川敷からシカが飛び出し逃げて行った。イノシシ対策の他シカ対策も必要なのだ。古森の旬の市店でトイレ休憩をとる。地場産の野菜など商品は殆んど売り切れであった。ここでの松下さんの説明は、天神川合流点と洪水被害の話、民話も含めて油井城跡の説明など。昼食場所は草野駅前広場にする。

 寒さも少し和らいできた。休憩中に松下さんの野草の解説、今日見られる花の実物をもって説明で皆さんに興味を持っていただいた。
摂丹国境の松を見る為に、草野大橋の右岸から旧街道へ出て、細田橋の手前付近に「封人の松」の碑があり説明を受ける。封人(国境を守る人)の運動で碑が出来た。枯れた松の株の隣に国境松のクローン松が植樹されている。平成21年マツクイムシによる枯死するが、接ぎ木で保存されていたものだという。細田橋を渡り、左岸で摂丹国境碑の説明を受ける。2年前に階段を付け整備された。この左岸を少し下ると用水管設備がある、左岸側から川底にトンネルを通して右岸に送水サイホン式の設備を説明。また、右岸側に丁子淵跡が残っている位置も説明受ける。前田橋付近では、民家のブロック塀を示して洪水被害の説明、松下さんは実体験を含めた説明なので状況が伝わってくる。また、民話も興味がわいてくる。近くに、貴重種ノウルシの群生があり説明あった。

 日出坂洗い堰では、川は狭くて曲くねっていて長年にわたり洪水被害の多発する場所であった。その改修工事着工までの苦労話とか、又、豊かな自然環境を守る為の多自然型川づくりに松下さんも参加取り組まれた話などを詳しく解説いただいた。洗い堰の橋近くの丸山砦跡での地区活動とか丹波街道と藍本宿の話を聞きながら藍本駅に到着、行事は予定時間内で全員無事終了した。駅前広場で次回の案内をして解散(14:20)。
写 真:

南矢代駅 今日のガイドは陰山会員

武庫川起点の標柱

田松川と真南条川の合流点 武庫川の始まり

さくら回廊を行く−1 当野付近

さくら回廊を行く−2 当野付近

天神川と油井城址

草野駅付近

摂丹国境の松2代目
摂丹国境の記念碑
日出坂洗い堰で松下氏の説明

      文/上田 宏、写真/平山・陰山

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