平成26年6月14日

第86回武庫川エコハイク

 「武庫川もうひとつの源流」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成26年(2014年)6月14日(土)10:00~16:00  天 候:晴れ時々薄曇り
行 程:
 JR古市駅前(9:50スタート挨拶・古市宿とコース説明)-宗玄寺(説明)-道標(説明)-不来坂(説明)-集・住山(説明)-住山登山口(11:10説明)-寺谷林道―不動の滝(説明)-阿弥陀堂跡(12:20~12:50昼食休憩)-本堂跡(説明)-卵塔群(説明)-仙の岩(説明)-千年杉(説明)-松尾山山頂/酒井城跡(13:50説明/休憩)-鐘掛けの辻(説明)-ワン谷白髪岳登山口東屋(14:40休憩)-住山(15:15休憩/一次解散挨拶)-JR古市駅(16:00着解散)
( )内は案内担当:森本・岡の説明項目、当日資料(行程図説明書次回7月行事案内

参加者:52人(内スタッフ6人)

 一般参加者は宝塚市・西宮市・伊丹市・尼崎市・三田市・篠山市の流域各市からの参加の他、流域外からは朝来市・丹波市・三木市・川西市・神戸市灘区・兵庫区・長田区・須磨区・池田市・箕面市・吹田市・大阪東淀川区などの地域からも参加を得た。

所 感:
 今年は雲の薄い梅雨らしくない天気が続き全般に乾き気味である。今日は晴れ、雨の降らない予報で一安心。雨期の行事と今回は健脚向きで参加者が減る予想していたのだが多数の参加で古市駅前は賑やかであった。交通便、電車が少ないので殆んどの方が9:37分着で集合、いつもの顔なじみが多い、また場所的に篠山市・朝来市・丹波市からの参加者が増えた。
 今回も古市の興味ある歴史、自然が残っている環境、伝承など見どころ多いコースである。スタートで本日のコースと古市周辺の説明して、駅近くの赤穂義士ゆかりの宗玄寺へ向かいゆっくりと見学。
 宗玄寺を出た所にあった道標が無い、昨年25年6月の交通事故で破壊され現在修復中との事であった。JR踏切を渡り住山集落へ進む。途中「不来坂」峠や「ななしの木」など、源氏の平家攻めにつながる伝承など説明あり興味が増してくる(「不来坂(こぬさか)」の事、住所・地図では「このさか」と表示あるが、地元の長老に聞くと届出間違いで「こぬさか」が正しいとの事でした。又「ななしの木」は「ハルニレ」の事で、東北以北、寒冷地に多い木なので、義経が平泉から持ってきた話が面白い)。
 正面に松尾山の雄大な山容を見ながら住山集落を進み、白髪岳と松尾山登山口分岐点へ、今回は松尾山(右)コースより登る。
 沢沿いの道、茶畑を通り杉林に囲まれた山道を登る。コゴミ・マツカゼソウ・ヤマアイ等の群生、マムシグサも多く有る。さらに登ると道は岩場が増えジュウモンジシダ・カテンソウに変わってきた。
 谷筋をしばらく登ると、黒い岩場に「不動の滝」が見えてきた。水量は少ないが落差がある、滝の周辺にイワタバコが群生していた、滝で一服。ここから急勾配が続く、ロープを使った難所の登り、すぐに息があがる。
 開けた広場(阿弥陀堂跡)に到着、昼食休憩にする(12:20)先頭と最後尾に10分程差がついた。広場は昨年5月下見時と変わり、ヤブマオが群生し一面座り場も無いくらいの状態である。
 昼食後、法道仙人が開いたという山岳寺院・高仙寺本堂跡で説明。法道仙人の供養塔や愛宕堂、地蔵尊の建つ本堂前を通って、アカガシの堅い落葉が積り滑りやすい道を西へ10分程進むと卵塔群が建ち並んでいる。かって高仙寺で修行生活をおくっていた僧侶たちの墓石群で世の栄枯盛衰を思わずにはいられない。ここから仙の岩へは急勾配でロープも混じる登りとなる。仙の岩では霧で眺望も少しであった。
 尾根筋にある「千年杉」は立派な大木、樹齢数百年とか、この千年杉に丹波の歴史物語を聞くことが出来たらと思ってしまった。松尾山山頂、酒井城跡に到着休憩(13:50)、霧で眺望は少し悪かった。
 酒井氏治が築いた城址。戦国時代酒井党は八上城主、波多野氏に属して多紀郡南西部の守りに任じ明智光秀の丹波攻めが始まると松尾山上に城砦を築いて果敢に抵抗したが、大山城の長沢氏を救援して出陣、武運つたなく戦傷死した、残った酒井党も波多野氏の降伏とともに敗れ去り、高仙寺も落城時に焼亡したという。
 酒井城跡より、これから下りだ、かなり急勾配の道、両脇にロープが張られている所もある難所だ。登ってくる登山者に何組か出会う、挨拶は、まず「きついね、もう膝がわらってしもた」であった。
 一気に「鐘掛けの辻」まで下り、親水池の渓谷まで続けて進、本当に膝にきた。東屋(白髪岳登山口)で小休憩し元気を補給する。
 ワン谷林道は、特に四季折々の自然を味わいながらの山歩きが楽しめるコースであり、また、昆虫・植物・野鳥・水生生物など貴重な観察が出来る場所である。
 住山から古市駅までは距離がある。参加者の先頭と最後尾に時間差が広がるので、住山で中締めし全員の確認して一次解散の挨拶をする。最終古市駅には予定通りの16:00時に到着、全員無事終了した。
  
写 真:

古市駅スタートミーティング

赤穂義士不破数右和衛門ゆかりの宗玄寺

三面張りの天神川

天神川源流の松尾山を望む

住山登山口

天神川源流を登る

不動滝

もと高仙寺愛宕堂付近
 
卵塔群

松尾山山頂

   写真:平山元哉氏

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