平成25年12月14日

第80回武庫川エコハイク

 「太福寺から鏑射寺・塩田八幡宮を歩く」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成25年(2013年)12月14日(土)9:35〜14:50  天 候:晴天
行 程:JR道場駅前(9:35挨拶/コース説明、道場の三ヶ寺とロッククライミングのメッカ等の説明)―太福寺(説明)−中野古墳群(説明)−参道(エボシ岩説明)−鏑射寺(説明/トイレ10:40〜10:50)―展望岩(11:10〜11:20)―光明寺(説明/昼食休憩12:10〜12:50)―山田川・国鉄有馬線廃線跡(説明)―鉄屋橋(説明)―下田中旧武庫川跡(洪水対策と河道工事等説明)―塩田八幡宮(塩田地区と八幡宮の歴史説明/トイレ休憩13:50〜14:10)・月見橋(説明)―有馬川右岸(説明)−有馬川と武庫川合流点(説明)−JR道場駅(解散14:50)
(  )内は案内担当森本の説明項目、当日資料(行程図説明書次回1月の行事案内
参加者:50人(内スタッフ6人)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・伊丹市・尼崎市・神戸市北区・三田市の流域各市からの参加の他、流域外からは丹波市・川西市・神戸市東灘区・兵庫区・須磨区・池田市・箕面市・大阪市東淀川区などの地域からも参加を得た。
所 感:朝晩は少し寒さで厳しくなった、今日は冬日和で天気には恵まれる。駅前広場はハイカーで満員、目印の旗で受付、今回も50人の参加を得た、ほとんどの方は楽しい顔なじみである。
 今回、当初の予定では鏑射寺―光明寺―千苅貯水池西岸自然歩道コースであったが、貯水池西岸の道が落石通行止めの為光明寺からルート変更。山田川に出て、国鉄有馬線廃線跡・塩田八幡宮・有馬川武庫川合流点などを案内する事にした。途中、下田中の武庫川河道変更など多くの説明出来良かったと思う。
 道場駅前広場でコース説明などしてスタート。最初の訪問太福寺は駅のすぐ北側にある、太子堂としても親しまれている。住職(佐久間氏)は京都仁和寺のお勤めで不在であった。下見の時色々とお話を聞いた。
 聖徳太子のご請願によって創建されたお寺です。その後、弘法大師が六寺十二坊の総本坊だった太福寺を金胎不二の根本道場として「三鈷山」の山号を名付け、僧侶や修験者の修行道場とした。鎌倉峡、百丈岩、百闡黶A不動岩などは当時の山岳修行道場として格好の地だったようだ。昔は、この辺は四天王寺の荘園で太福寺は四天王寺の別当寺だそうで、また、太子の福が授かる寺としてその名が付けられた。旧来は生野の村人すべてを檀徒とする寺で栄えていた。
 太福寺を下るとすぐ道路沿いに石室が開口している中野古墳群が1基ある。周辺に5基分布しますが見学可能なのはこの中野1号墳のみだそうだ。全長約10mの大型石室はほぼ完存、玄室幅2m、高さ3mの巨石を使った左片袖式です。何人か中へ入り感想でにぎわった。
独鈷山鏑射寺への道はコンクリートの車道を約40分程登る。道路側面の岩肌から垂れ下がるツララを見た。途中、エボシ岩近くでは今日もロッククライミングを楽しむ人たちの車が3台あった。この道は下見(11/4)の時、道路沿いにセンブリ・センボンヤリの群生とかリンドウ・ヤクシソウなど見られたが、今日12月では全て終わり消えていた。鏑射寺では紅葉は終わりもう冬の季節である。
 当山は、神体山として数千年の歴史を有する。聖徳太子は、ご生母の里にある此の山が大層お気に召し、伽藍を建て仏教弘通の道場として鏑矢を奉納、鏑射寺と命名された。明治の廃仏毀釈以降百年間、荒廃にまかせられていた当山を復興の為、昭和34年に現山主中村公隆師が入山、祈願に入りました。昭和41年護摩堂(不動明王)、48年に三重塔(虚空蔵菩薩)が建立された。諸尊の他に、十一面観世音菩薩(飛鳥仏)、聖徳太子、弘法大師、毘沙門天がお祀りされている。人数が多い昼食場所の都合もあり時間調整で鏑射山頂へは登らなかった。
武庫の台ゴルフ場を巻くようについた道はあまり歩く人が少ないのか荒れている。途中、展望岩では天候に恵まれ三田市街地からニュータウン、武庫川・有馬川、六甲山地まで眺望に皆さん満足でした。ゴルフ場に沿って登り下りの道を約50分で光明寺に到着し昼食休憩にする。日当たりの良い場所でも冷たい風で冷え込んでくる。光明寺は聖徳太子の草創、行基開山と伝えられる、真言宗の寺院だった。文化元年(1804年)曹洞宗大本山永平寺50世玄透即中の勧進により、禅僧・佛通が中興開山、五鈷山光明寺と号して永平寺直末寺となった。荒廃した山門を確認する。
 光明寺墓地公園をあとに整備されたコンクリート車道を山田・桑原へ向かう。途中桑原地区で国鉄有馬線廃線跡を確認、細長い用地で耕作地とか放棄地になっているが面影がわかる。また、下田中地区では洪水被害の多かった昔の武庫川跡を説明、住宅の土地は嵩上げした石垣で対策がわかる。
松林の続く美しい参道もつ塩田八幡宮と説明あるが今は松が殆ど残っておらず巨木が何本かである。京都石清水八幡の別宮とされ、厄除け・交通安全を祈祷する神社として有名。7月中旬の万灯籠祭には大鳥居からの参道に120近くの石灯籠とアーチ状に組まれた1500個の提灯に灯がともされ壮観とか。しかし150段の石段の登りは終盤で追い込まれた、皆さん元気である。
 紅葉は、親水広場では枯葉が進んでいたが、もみじの谷筋では丁度綺麗である。ポイントの隔水亭での景観も好評であった。今年は赤色カエデの進行が早い感じがする。育樹の丘のムクロジの黄色葉が目立って綺麗である、滝道へのポイントでも楽しく満足していただいた。
 有馬川へ出て、コースを右岸に変更し武庫川合流点がよくわかり説明する。高低差の大きい有馬川の水流は合流点で武庫川の水流に勝って阻害している問題の場所である。
皆さん元気であった。予定より早く全員無事で終了する(解散14:50)。
写 真:

道場駅前集合

太福寺

中野古墳群

鏑射寺三重塔

展望台から西南を望む 左は有馬川右は武庫川

光明寺山門 

旧有馬線跡(カーブしている田んぼ)

塩田八幡宮

宮前橋から鏑射山を望む

有馬川(左・)武庫川合流点
   写真:平山元哉氏

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