平成25年6月8日

第75回武庫川エコハイク

 「武庫川河口から西宮なぎさ街道を歩く」実施報告

エコグループ・武庫川
日 時:平成25年(2013年)6月8日(土)9:30〜15:40  天 候:梅雨晴れ
行 程:
 阪神武庫川駅・武庫川右岸河川敷潮止堰付近(9:40挨拶・コース説明/潮止堰と治水工事計画の説明)−治水工事現場(一部進捗状況説明)−武庫川終点・防潮堤(過去の災害等説明)―臨海公園市民の森(白球の森など説明)−鳴尾川(地域の歴史説明)−枝川水路(説明)−枝川浄化センター(説明)−甲子園運動公園(説明)−甲子園浜自然環境センター(説明/広場にて昼食12:00〜12:40)-甲子園浜環境省特別保護区(13:09干潮時の干潟説明)−今津砲台跡(説明)−今津灯台(説明)―今津大観楼跡(説明)―今津六角堂(説明/関寿庵で休憩)−三河川合流(説明)−西宮砲台(説明/休憩)−夙川河口―夙川オアシスロードー阪神香櫨園(次回行事説明/一次解散)―阪急夙川駅前(15:50解散)

(  )内は案内担当森本の説明項目、資料(武庫川河川整備計画説明資料・西宮なぎさ街道マップ・今回行程図今回説明書次回7月行事チラシ)配布

参加者:47人(スタッフ5人含む)
 一般参加者は宝塚市・西宮市・伊丹市・尼崎市の流域各市からの参加の他、流域外からは川西市・丹波市・芦屋市・神戸市東灘区・灘区・兵庫区・長田区・須磨区・垂水区・西区・大阪天王寺区・枚方市などの地域からも参加を得た。
所 感:
 今回は、前前回の地震と前回雨天中止で行事広報が弱く心配していたが多数の参加者を得て開催できた。新聞各社の案内記事掲載のおかげである。そんな事か流域外からの参加者が目に付いた。
 雨期に入って雨は少なく空梅雨で武庫川の流量も少ない。暑い日が続くが今日は少しそよ風が吹き救われそうである。挨拶説明は河川敷「潮止堰」付近で行ない、今回の重要テーマである兵庫県の武庫川総合的な治水対策工事の説明、県のパンフレットを配布して、潮止堰の撤去、河道掘削、堤防強化などの工事計画を説明した。また南武橋の下流で始まった河道掘削工事の一部を見学して武庫川の終点へ。
 河口では過去の災害時の説明をする。防潮堤の高さはOP-7mとある。いつものクラゲを多数見る。
 普段はあまり全コースを歩かない「西宮なぎさ街道」、地元でも此処の場所は知っているが海岸線をつないで歩くのは初めての方が多いと聞く。
 コース順で振り返ると、臨海公園市民の森では「白球の森」甲子園球場の前身「鳴尾球場」をみて関心をひいた。新しい「枝川水路」では、浄水センターの処理水を利用して、せせらぎ水路を回復させているが水は無い。甲子園浜は阪神間で唯一残された自然の砂浜、干潟、磯を有する貴重な浜である。
 貴重な自然環境を保全する拠点施設として甲子園浜自然環境センターが設置されている。環境省生物保護地区の内、甲子園鳥獣保護区は、関西では数少ない渡り鳥の中継地で水鳥の集団飛来地になっている。
 今日は丁度干潮時刻(13:09)の状態が見られ幸いである。多くの親子連れが干潟で楽しんでいた。
 甲子園浜から今津浜、海岸線を進む。下見日(5/4)ではハマヒルガオが道沿いに連なって咲いていたのを思い出す。今津港灯台とあまり知られていなかった砲台跡、大観楼跡を説明し六角堂へと進む。
 暑さで少し疲れ、前の店「大関・甘辛の関寿庵」で冷たいもので一息つける。
 三河川合流から最後の「西宮砲台」までが少し長い道のりとなりピークとなる。西宮砲台でトイレ休憩と木陰で休息(14:40〜14:50)学生の団体と家族数組がバーベキューで楽しんでいた。
 
最終コース、夙川ロードを上り阪神「香櫨園駅」前で一次解散とし、あとJR「さくら夙川」・阪急「夙川」と利用者に分かれて解散、全員無事で終了(15:40)。
追記:鳴尾・枝川町で昭和初期から太平洋戦争時代の状況を話した内容の一部を記しておきます。
 この地に川西航空機(新明和工業の前身)があり、前の鳴尾村の北は臨港線、東西は甲子園筋から鳴尾川の間を所有し軍用飛行場もあった。
 
阪神電鉄は枝川の廃川によってこの地の開発を大正末期から行う。甲子園球場開設、住宅地開発のほか海岸沿いに娯楽施設を建設しました。昭和初期に出来た「浜甲子園阪神パーク」(阪神パークの前身)は動物園と遊園地施設を増やし賑わい、動物園の売りは「生態展示」でした。現在の北海道旭山動物園が生態展示で有名だが元祖は阪神パークのよう。「阪神競馬場(鳴尾競馬場)」もこの地にあり、甲子園球場が出来る前は競馬場のなかに野球場2面作って全国中等野球大会を開催していた。阪神パークの甲子園浜を延長埋立して「西宮の飛行場」が出来た。今でも埋立地の護岸跡は残っており干潮時には飛行場やパークの残骸が見られる。
 明治末に高須町にゴルフ場があった(鈴木商店所有)。今、川西市の鳴尾ゴルフ場の前身である。
 これは鳴尾村の一部の歴史であるが、西宮海岸線に沿ったコースは時間をかけてより詳しく説明出来ればなかなか興味ある「西宮なぎさ街道」コースである。
写 真:

スタートは武庫川潮止堰から

武庫川河口に向かう

武庫川河口

枝川水路
甲子園運動公園
甲子園浜海浜公園を歩く

今津灯台

六角堂

三河川合流地点

西宮砲台
写真:平山元哉氏

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